2016年3月15日

会社案内はパワポで充分?無料テンプレートのメリットと落とし穴

会社案内テンプレートのメリット・デメリット

この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。

会社案内のデザインは、無料テンプレートでも良い?

パソコンやインターネットが普及したこともあり、PowerPoint(パワーポイント)テンプレートで会社案内を作成する会社が増えています。

会社案内を一から作るとなると、デザインや構成を考えるのも大変ですが、PowerPointテンプレートにはレイアウトやテーマの色、フォント、コンテンツ事例が含まれており、簡単に会社案内が作成できます。

また、今やインターネット上には無料で手に入る会社案内のPowerPointテンプレートが多く存在し、気軽にダウンロードできる時代になりました。

簡易性やコストを考えれば、「テンプレートを使って自分達で作成したほうが良いのでは?」とつい考えてしまいますよね。

しかし一方で、印刷会社のクオリティに比べればやはり劣るところも多く、それなりのデメリットもあります。

今回は、印刷会社にお任せするか、テンプレートを利用するべきか迷っていらっしゃる方のために、PowerPointテンプレートによる会社案内制作のメリット・デメリットや製作時の落とし穴(見逃しがちな注意点)をご紹介します。

会社案内テンプレートのメリット

まずはテンプレートを使用する場合のメリットをご紹介します。

会社案内テンプレートのメリット1.企画や構成要素の洗い出しが不要

会社案内を企画する場合、まず始めに構成要素の洗い出しと検証を行う必要があります。

テンプレートを使用する場合は、予め構成が決まっているため、構成要素の取捨選択という作業自体が不要です。

会社案内テンプレートのメリット2.容易に作成できる

デザインやレイアウト、構成が決まっているため、文字を入力したり写真を挿入するだけで、簡単に作成することができます。

会社案内テンプレートのメリット3.時間が短縮できる

デザインやレイアウト、構成が決まっているため、時間が短縮できます。急に作らなくてはいけなくなった場合や、時間がないときは、テンプレートがおすすめです。

会社案内テンプレートのメリット4.作成費用を削減できる

テンプレートを利用すればデザイン費はかかりません。都度、市販のプリンターで印刷できますので、大量印刷である場合を除き、印刷コストも削減できます。

会社案内テンプレートのメリット5.すぐに修正できる

PowerPointテンプレートの一番の優位性は、なんといっても急な変更に対応ができることです。

印刷会社に修正をオーダーするには、時間とお金がかかります。

売上や従業員数などの年次の更新、組織編成や部署名の変更など、ちょっとした修正であれば、すぐに対応可能です。

会社案内テンプレートのデメリット

上記に挙げたとおり、いい事ずくめのPowerPointテンプレートですが、デメリットはあるのでしょうか?

会社案内テンプレートのデメリット1.独自性がない

テンプレートですから、当然独自性はありません。可能性としては低いですが、競合企業とテンプレートが被ってしまった?なんてこともありえます。

会社案内テンプレートのデメリット2.要素や構成の追加が難しい

用意された枠組みの中で完結するため、必要な要素や構成の追加やページを増やしたい場合、レイアウトの修正が必要です。

レイアウトが複雑なテンプレートの場合、新たに作るよりも時間がかかる場合があります。

会社案内テンプレートのデメリット3.イメージの統一性がない

テンプレートとはいえ、作る人によってクオリティに差がでます。

さらに、部署ごとに作成する人が違うとなると、統一性がない仕上がりになる場合があります。

会社案内テンプレートのデメリット4.企業イメージとのミスマッチ

素人の視点と、プロのデザイナーの視点とでは大きな違いがあります。

インターネットには多くのテンプレートが公開されていますが、どのテンプレートを使用するかということも会社の印象を左右する大事な要素です。

選んだテンプレートのデザインが企業のイメージと必ずしもマッチしているとは限りませんし、CIやBIと馴染みが悪い可能性もあります。

会社案内テンプレートのデメリット5.素人感

いくらキレイでかっこいいテンプレートを使っていても、PowerPointならではの特徴が出ますし、プリンターの質にも限界があります。

テンプレートでは、どうしても素人感やチープさが出てしまい、洗練された印象にはなりません。

会社案内テンプレートのデメリット6.印刷時のギャップがある

ご存知のとおり、モニターで見る色と、印刷で見る色には違いがあります。

印刷の知識を持たない方が印刷物のデザインをする場合に、モニターで見る色(RGB)と紙の印刷で見る色(CMYK)の違いを考慮していないことがあります。

参考:
売上にも影響?RGBとCMYKの違いと注意点

Illustratorや専用のDTPソフトはCMYKも対応していますが、PowerPointはRGBしかないので、印刷時のギャップが強く、市販のプリンターでは、思い通りの仕上がりにならないことがあります。

会社案内テンプレートのデメリット7.キャッチ(コピー)が下手

上手いコピーを考えるのは至難の業です。プロのキャッチコピーと比べるとどうしても稚拙さが目立ちます。

文章の校正も、素人とプロでは違いがあります。気づかないミスも多いでしょう。

中にはプロ並のキャッチや文章を考える方もいますが、そんな人は本当に稀です。会社の魅力や強みをアピールしたいのであれば、その部分だけでもプロにお任せするのが良いでしょう。

無料テンプレートのメリットと落とし穴 まとめ

PowerPointのテンプレートは、「急に会社案内を作らなくてはいけなくなった」「時間がない」といった時にはとても便利なものです。

市販のプリンターで都度印刷できますし、コストを抑えることができる点も大きなメリットです。

最近は、プロデザイナーによる洗練されたテンプレートも多くあり、簡単に「それなり」の会社案内ができるようになりました。

しかし、よく見るとレイアウトがずれていたり、写真の解像度が低かったり、フォントがバラバラだったり、イメージが統一されていなかったり…と1つ1つのミスにより素人感、チープさが出てしまうこともあります。

使用するときには、今回ご紹介した注意点を参考に、テンプレートが自社のイメージに合ったものなのか、統一感があるか、文字のはみ出しやレイアウトのズレはないか…など、今一度確認してみましょう。

もちろん、プロにはプロの視点がありますし、素人とは当然クオリティが違います。

時間と費用に余裕があれば、印刷会社にお願いして、ちゃんとした会社案内を作るのもおすすめです。