2015年9月1日

複合機・プリンターを賢く選ぶための10のポイント

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プリンター、複合機は会社に必須

会社に必ず備えている機材で思いつくものは、電話、パソコン、そして複合機・プリンターです。これらは会社を運営していくうえで欠かせないものです。

この中で一番単価が高く、ランニングコストがかかる機材は複合機・プリンターですね。そのため、複合機・プリンターを選ぶ際は慎重に選ばなければいけません。

とりあえず最新機種を!と思う方もいるでしょうが、その前にいろいろと複合機・プリンターを賢く選ぶためのチェックポイントがあります。

今回は、複合機・プリンターの選び方とチェックポイントについてお話したいと思います。

まず複合機・プリンターで考慮すべき事項

複合機・プリンターは機械です。機械は高価なものほど保守や点検業務が必要になります。

そして、保守や点検業務をしていても製品寿命や故障の頻度は異なります。車に当たり外れがあるように、複合機・プリンターにも当たり外れがあります。

寿命は環境によりますが、おおよそ5~8年、または総コピー枚数200万~300万枚と言われています。私が知るかぎり、1か月あたり3万枚を超えると故障を起こしやすくなります。

さらに、複合機・プリンターは、カラー2割、モノクロ8割の想定で作られている機種が多いため、カラーの割合が増えると故障が増える原因になります。

そのため、長く使いたいのであれば保守点検ありきで考えた方が良いでしょう。

また、複合機・プリンターのコストパフォーマンスは、1か月で何枚コピーを取るかで大きく変わります。

これらを考慮したうえで、複合機・プリンター機能にこだわるのか、コストを抑えるのかを考えましょう。

複合機・プリンター選定ポイント1.インクジェットか、レーザーか

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インクジェット、レーザーどちらも、複合機・プリンターがあります。一般的なイメージから考えると、インクジェットは家庭用、レーザーは会社用です。

確かに最近はビジネス用インクジェットも登場していますが、やはり会社として使うならレーザープリンター、レーザー複合機が良いでしょう。

私たちが会社で使う複合機・プリンターに求めるものは、以下の4つです。

1.信頼性(紙詰まりの低減)の向上
2.堅牢性(印刷可能枚数や耐用年数)の確保
3.プリンタドライバが持つ豊富なビジネス向け機能
4.サポートサービス(有償による有人の年間保守点検サービス)などの充実

複合機・プリンター選定ポイント2.カラーか、モノクロか

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複合機・プリンターには、カラー+モノクロの複合機とモノクロのみの複合機があります。もちろん機械自体の単価が変わりますし、のちほど説明するカウンター料金が大きく変わってきます。

業種によってはカラープリントの必要性が薄い会社もあるので、枚数が少ないようであれば、コンビニのオンラインプリントを利用するほうがコストパフォーマンスは良くなるでしょう。

複合機・プリンター選定ポイント3.用紙のサイズ

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多くの複合機が、A4サイズまで出力できる複合機・プリンターと、A3サイズも出力できる複合機・プリンターの2種類に分かれます。

図面類、不動産用の公図などはA3が多いですし、デザイン業や広告代理店業などもA3は必須でしょう。A3を使う機会がどれ位あるかを考えて選択しましょう。

紙のサイズの解説はこちらを参考にしてください。

参考:用紙サイズ、厚さ、種類…用途に適した印刷でコスパを上げる

複合機・プリンター選定ポイント4.片面印刷か、両面印刷か

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印刷機能も、片面印刷しかできない複合機と自動両面印刷が可能な複合機・プリンターがあります。

ちなみに、印刷コストはどちらも変わらないため、コストカットできるとすると用紙代のみです。そのため、大量に紙を使う場合は両面印刷が可能な複合機・プリンターの方がメリットが高いでしょう。

また、両面印刷は小冊子を作ることに向いています。社内で使う簡易的なマニュアルが多い場合は、自動両面印刷の方が良いでしょう。

複合機・プリンター選定ポイント5.印刷の解像度

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印刷時の画質がきれいかどうかをあらわす、解像度と呼ばれる指標があります。

解像度は、◯◯dpi(dot per inch)で表示されますが、解像度が高ければ単純に優れているというわけではありません。

たとえば、A4サイズのチラシやリーフレットなどの商業印刷であれば300~350dpiを表現できれば良いですし、ネット画面をプリントアウトする場合は72dpi~96dpi程度で十分です。

高解像度のものがあなたの業務の何に適しているのか、メーカーに聞いてみるべきでしょう。

複合機・プリンター選定ポイント6.スキャナ機能

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プリンターはおいておいて、ほとんどの複合機にはスキャナ機能が付いていますが、現在のスキャンセンサー方式にはCCDとCISという2種類があります。

CCDは、凸凹のある厚めの原稿や本でもきれいにスキャンすることができ、読み取り速度も早いため、より高機能な複合機に搭載されています。

もちろん、CCDが付いた複合機のほうが高価です。

複合機・プリンター選定ポイント7.ADF(自動原稿送り装置)の有無

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ADFがあると、紙をセットしておけば勝手に複合機・プリンターに送り込んでくれるので、使用者側のストレスが軽減されます。

こちらもメーカー取扱いの複合機・プリンターであれば、現行の機種にはほぼ付いているはずです。

複合機・プリンター選定ポイント8.印刷スピード

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印刷スピードも速いほど生産性が高くなり、かつ使用者の待ち時間も減るので快適に使用できます。ただし、印刷スピードが上がるほど、機械単価も上がります。

なお、業務用複合機・プリンターの印刷スピードはA4であれば20枚~70枚/分が多く、価格によって100枚~/分の複合機もあります。

複合機・プリンター選定ポイント9.各種料金

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複合機・プリンター本体料金

上記の特徴を元に複合機を選ぶ場合、安いもので50万円~高いものだと350万円ぐらい(ユニットオプション含む)まで、幅広い価格帯があります。

もちろん機能によっても変わりますし、同じ機能でもメーカーによって価格はちがうため、単純に複合機本体の料金で決めてはいけません。

複合機・プリンター保守料金

メーカーによって保守内容もばらばらで、保守料金にカウンター料金(上限あり)やインク代まで含まれている場合もあるのでよくチェックしてください。

複合機・プリンターカウンター料金

カラー1枚◯円、モノクロ1枚◯円というのを月々で各メーカーに支払うものです。

出力枚数によって単価は変わりますが、大まかな価格帯はモノクロが1枚3~8円でカラーコピーが1枚20~45円といったところでしょう。

複合機・プリンター選定ポイント10.メーカーとの付き合い

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複合機・プリンターを購入する場合、ほとんどが大手メーカーか、代理店である事務器屋の2択になるはずです。

代理店の方が複合機本体、保守料金(カウンター料金)が安いことが多いのですが、私はできるだけ大手メーカーから直接購入をすることをおすすめします。

理由としては、大手メーカーの営業マンの方が、さまざまな会社のトータル情報を持っているためです。

営業マンと定期的に情報交換できるような環境を作れると、複合機で支払った以上のメリットを得られる可能性があります。

少しでも安くしよう、ではなく、少しでもメリットを得ようと考えることが重要でしょう。

複合機・プリンターを賢く選ぶポイントまとめ

どの業種にとっても複合機・プリンターは非常に重要なのですが、けっして安い買い物ではありません。さまざまなポイントを考慮して、できるだけ良い買い物をしようとするはずです。

高価なものを購入しようとするほど、基本的な知識が必要になります。

今回ご紹介した複合機・プリンターを選ぶポイントを参考にして、後悔しない買い物をしてください。

また、複合機・プリンターを購入する方法は、現金一括だけではありません。高い買い物なので、どのような方法で使えるようにすべきかは以下を参考にしっかりと考慮してください。

参考:プリンター・複合機リース、レンタルのメリットデメリット